完璧すぎた公演
- 出版社/メーカー: TDKコア
- 発売日: 2003/03/26
- メディア: DVD
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・本編 「pumpkin」 「オフィスのオバケ」 「ブルーフォーブラッフォーガングリフォン」 「secretive person」 「mountain」 「赤えんぴつ」 「puke」 「rain」 「思い出の価値」 ・特典 コメンタリー(コントの解説文)
これまで、それなりに色々な公演を見てきた小生。僕の好きな芸人の公演も、ラーメンズ、シティボーイズ、イッセー尾形にさまぁ〜ず……と、色々な公演を見てきたつもりである。しかし、ここまで完璧な公演は見たことがない。この公演以上に面白い公演は幾つもあったが、ここまで僕は“完璧”と評せる公演を他に知らない。徹底的に、完璧なのである。
この公演に収録されているのは、とにかく“バナナマンの友情”だ。日村を自分の奴隷にしたいと言い、日村に優しく奴隷の説明をする設楽の姿が不思議とホノボノとしている『pumpkin』、決して隠しているわけではないのだが、結果的に日村にたくさんの隠し事を作ってしまった設楽の『secretive person』、力の強い赤鬼と非力な青鬼の友情物語『mountain』、雨の中、バスを待つ二人の大人のなだらかな会話を描いた『rain』。そして、恋人に逃げられてしまった日村と、その恋人とかつて付き合っていたことがあった日村の友人、設楽の優しい深夜の会話を描いた『思い出の価値』……。その全てが、作ろうと思って作ったものではなく、作り上げられたものなのだろう、と思う。だからこそ、押し付けじゃない完璧さが見える。それが、この「pepokabocha」という公演なのである。それまで、二人のそういった部分が見えるのは、シリーズものコントである『赤えんぴつ』だけだった。しかし、この公演ではそれが全力で迫ってくるのである。たまりませんね、ホント。
ただ現在、この公演を越えるほどのバナナマン公演を僕は知らない。この次の公演「Sugar Spot」は、この公演とは違う意味で完璧ではあったが……先日、ベストライブを行ったバナナマン。この時期以前の、若きバナナマンを思い出すキッカケとなるか。それとも、それを捨てるか。次回のバナナマンに期待したい。