菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

ユルゲー(ユル芸)祭り『チクる2006スペシャル』

松竹芸能の若手芸人が、たまに集まってやってるライブ『チクる』。過去に何度かDVDになっておりますが、どうもこういうオムニバスものって、あんまり好きじゃないんですよね。芸人が多くて感想を書くのが面倒くさいから(笑) いや、それだけではなくて、なんというか……こういうオムニバスものって、笑える芸人と笑えない芸人が露骨に見えちゃうんですよね。それがどうも、損した気持ちにさせるというか。うーん……でも、買ってしまったんだから仕方が無い。中古屋で2,980円で買ってしまったんだから、仕方ない。これも何かの縁であります……というわけで、『チクる2006スペシャ松竹芸能お笑い大集合!』の感想であります(この後味の悪い前フリはなんなんだ)。ちなみに、二枚組になっております。一枚目には純粋なライブの様子を収録、二枚目には特典映像を収録しております。とりあえずライブの感想から。
ネタ順は、松竹若手の中でも若手の芸人から順番に披露している感じになっているみたいです。トップバッターはのろし。あんまり良い印象の無いコンビです。ゴキブリをテーマにした漫才を披露していましたが、今ひとつでした。もうちょっと丁寧にネタを進めたほうが良かったような。続いてヴェートーベンは、最近一押しらしい「ありそでないこと」を披露。フィクションにおけるあるあるから、絶対にありえないあるあるを見せる流れが良い。評価したい。DA-DAはよく分からないコント。とてもナンセンスなんだけども、よゐこチョップリン程に笑えるレベルではない微妙さ。うーん……。なすなかにしはロボットをテーマにした漫才。ハマカーンのネタに同じテーマの漫才がありましたが、なすなかにしならではのネタになっていたのでは。オーケイは……うーん、覚えてない(笑) どうもこのコンビとは、相性自体が良くないみたいです。それにしても、どっちがボケなのか分かりにくいコンビだなあ……。OverDriveは、いわゆる若手の一つ上のレベルの漫才という印象。それなりに面白い。T・K・Oは、なんというか……良いなあ。木下さんのボケも、木本さんのツッコミもイキイキ。面白かったです。チョップリンは相変わらず、よゐこの路線を突き進むマイウェイコント。他のコンビとは一線引いた、独特さが噴出していました。オジンオズボーンは、彼ららしい動きの激しい漫才。なんだかんだで安定しています。安田大サーカスは、いつもと同じ。団長のサディストっぷりを堪能できました。アメリカザリガニは、思いっきり危ない漫才。徹底したホモネタに、ある意味で度肝を抜かれました。そういえば、さりげなくオジンオズボーンとテーマが被ってたなあ……あーあー。そして最後はきっちりますだおかだが締めました。閉店、ガラガラ。ありがとうございました。
全体の感想としては、とにかく漫才が長い(コントは脚本が決まっているから、割と普通の長さですが)。いわゆる『ZAIMAN』のDVDみたいなお披露目ネタとは違い、フリートークも混ぜたノビノビした漫才をやっております。ノビノビしすぎて、もう……なんというか、観てて脳味噌がグニャグニャしてしまいました。基本的に松竹芸能の芸人のユルユル加減って好きなんですけど、あまりにもユルユルだと、どうも気が抜けてしまいます。あー……M-1の悪い影響だなあ、などと思ったりしました(注:本音ではありません。苦情は止めてください)。いやー……ユルかったなあ。

・本編
のろし「ゴキブリ」、ヴェートーベン「ありそでない」、DA-DA「身体計測」、なすなかにし「ロボット」、オーケイ「どっちやねんと思うこと」、OverDrive「学校の先生」、T・K・O「ホストの面接」、チョップリン「リズムを失った男」、オジンオズボーン「車に乗る動きを沁みこませる」、安田大サーカス「桃太郎」、アメリカザリガニ「自動車教習」、ますだおかだ「ジンクス・薬の代わりにお笑いビデオ」
スーパーバレーボール チクるカップ2006
・特典
芸人全員がアニメキャラに大変身!
1万人のダメ出し! サイテー芸人はコイツだ!
そしてLiveは始まった…
・収録時間:DISC-1 142分+DISC-2 40分