菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

一人遊びで『パペットマペット単独ライブ 〜演義〜』

まさか、パペットマペットという芸人が、ここまで世間に受け入れられる存在になるとは、思いもしなかった。初めて『爆笑オンエアバトル』で彼の芸を見たときから、最初っから売れる気がない芸人なんだろうなあ、という印象を受けていたためだ。いや、僕に限らず、実際に彼らの芸を初めて見た人は、きっと「こんなイロモノ芸人、売れるわけがねえだろ」と思ったに違いない。しかし、実際に売れてしまったのだから、世の中とは不思議なものだ。書籍の発行、DVDの発売、そしてどんどん増えるテレビ露出……パペットマペットは、まさに時の人となったのである。そんなパペットマペットのメディア活動における全盛期が少し過ぎた、2005年9月に行われた単独ライブの様子を収録したものが、今作である。
いつもはショートコントを得意としているパペットマペットが、このライブでは様々なスタイルのコントを披露している。コント自体はショートコントの延長線の様な作品が多く、ブラックなものよりも割とベタなものが目立っている印象(たまに肉骨粉とか出てきたりするけれど)。ただ、小型カメラを駆使してみたり、過去に披露したショートコントをランキング形式で発表したり、カエルくんがマジカエルになって映像出演していたり、かなりバラエティに富んだ内容に仕上がっていた。
それにしても、こうしてパペットマペットのコントを観てみると、なんとなく……さまぁ〜ずを思い出した。特に冒頭の『テレフォンショッピング』のコントは、ボケの質・ツッコミの質がさまぁ〜ずのそれにそっくり。恐らく、カエルくんのボケが大竹さんに似ているのだと思う。まあ、比べたところでどうなるんだ、という話であります。面白かったんだから、良いじゃない。それにしても、ネタ自体は意外と取っ付きやすいタイプのネタを作るんだよなあ。それがどーして、ブラック路線になったのか……やや、不思議であります。まあ、ウシとカエルだもんなあ、なんでも出来るよなあ。

・内容
「テレビショッピング」「映像ショートコント」「緑」「漫画1」「世界蛙選手権」「緊急企画」「ベスト ショートコント」「漫画2」「パペマペクエスト」「映像特典」
・収録時間:95分