菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

『大人計画フェスティバル』体育館編

やあ、皆さん。お元気ですか? 僕は元気です。改めまして、こんにちは。セックス・ドラッグ・お笑い演芸でお馴染みの菅家ロキソニンです。今日はですね、あの松尾スズキなる奇怪な人物が主宰をしている“大人計画”が、2006年9月9日・10日に二日連続で行った学園祭大人計画フェスティバル』のDVDについて、紹介したいと思う次第であります。
このDVDを再生して、まず皆さんはNHKエンタープライズが発行しているということに、大いに驚くでしょう。確かに『大人計画フェスティバル』の一部がNHKで放送されていたことはありましたが、それとは別に撮影されているものだと思っていた僕は、これについて大いに驚かされました。しかし、その後すぐに流された「オープニングセレモニー」を見て、僕は更に驚かされることになりました。ここでは団員の一人一人が佐藤涼子によるナレーションに合わせて、屋外特別ステージ登場するのですが、その内容がエログロナンセンスのオンパレード。実は大人計画の舞台を一度も観たことが無かった僕にとって、これは衝撃でした。ここまで下ネタ・ブラックネタを盛り込んだオープニングセレモニーなんか、見たことがありませんでした。そして、改めてこれを(一部の音声に修正を加えているとはいえ)DVDに収録することをOKしたNHKエンタープライズに、深く感心したのでありました。
さて、ここからが本編です。まずはグループ魂が、真剣にフザケたパフォーマンスが始まります。他のメンバーにボッコボコにされる港カヲルこと皆川猿時の血飛沫を、思う存分楽しみましょう。続いては、平岩紙率いる“紙オケ”による演奏です。あまりにも普通の吹奏楽に、学芸会臭さを思いっきり感じさせてもらえることでしょう。そんなほのぼのムードをブチ壊すのが、オープニングで「自分で自分にフェ●チオできる」として紹介された宮崎吐夢率いる“じゃがいもの会”によるムード歌謡風のラップ(?)。上手くはないのだけれども、妙なパワーを感じさせるステージを演出しました。そしてそして、遂にあの男が……松尾スズキ率いるママさんコーラス部隊、その名も松尾スズキと“ママさんコーラス”」の舞台が幕を開きます。無駄にハイクオリティな歌唱力を用いて、全力でナンセンスな歌詞を熱唱します。流石は主宰、素晴らしい演奏と歌唱を完全ノーカットでお送りしています。バカじゃなかろうか。その次のステージを控えるのは、先ほどのじゃがいもの会でバックミュージックを務めていたインストバンドSAKE ROCK。単独ライブと称し、激渋コミカルなステージを展開しています。でも、収録は三曲だけです。おそらく、松尾スズキに時間を割きすぎたからでしょう。松尾め……。しかし、その中の一曲「イケニエの人」を渋く熱唱する阿部サダヲがカッコ良すぎるので、気にしないことにしましょう。笑っていいともなどで見られる、素の阿部サダヲが出ていたのではないでしょうか。更にステージは熱気を増していきます。リリー・フランキーがフロントマンを務めている東京ムードパンクスは、真夏の強すぎる夕陽を感じさせるじっとりとした熱気を感じさせる、とてつもないサウンドを客席に提供(というか、リリーが真剣に歌っている姿を見れただけでも……)。そして再びグループ魂の登場! 今度は午後の部、他のセレモニーを終えてヘトヘトのメンバーが、一生懸命に歌ってます。自殺行為です。メンバーだって若くないんです! 妻帯者が多いバンドなんです! 名曲『嫁とロック』も熱唱してます。
これら全ての体育館でのステージが終わると、最後にエンディングセレモニーが行われます。オープニングセレモニーと同様、全ての出演者が屋外特別ステージに集まり、とっても楽しい催し物を行います。そして、そこにはあのスペシャルゲストが……っと、ここから先は実際に鑑賞して、お楽しみ下さい。それでは次回、校舎・校庭編の紹介文で……書くかなあ。ひょっとしたら書くかもしれません。いつかは分かりませんが。ハイ。

・内容
オープニングセレモニー/グループ魂in体育館〜体調のすぐれない女子は見学〜(午前の部)/平岩紙の“紙オケ”/宮崎吐夢と愉快な仲間たちによる、じゃがいもの会/松尾スズキと“ママさんコーラス”/SAKEROCK 単独ライブin多摩市〜グループ魂さん、恐縮です。2006〜/東京ムードパンクスin体育館〜先生だって、まだ子供だ!〜/グループ魂in体育館〜体調のすぐれない女子は見学〜(午後の部)/エンディングセレモニー
・特典映像:決起集会/オフショット
・収録時間:本編165分+特典14分
※大人計画メンバーによるオーディオコメンタリー収録