菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

ネタも良いけどトークもね。『エンタの味方!THE DVD vol.1』

エンタの味方!THE DVD ネタバトルVol.1 ハマカーンvs流れ星vsキャン×キャン

エンタの味方!THE DVD ネタバトルVol.1 ハマカーンvs流れ星vsキャン×キャン

世間が『エンタの神様』にウツツを抜かしている隙に、さりげなく関東地区でのみ放送が開始されたTBSのプレゼンバラエティ番組『エンタの味方!』。その内容は四国在住の僕にはさっぱり分からないのだけれども、とりあえず三組の若手芸人(ハマカーン・流れ星・キャン×キャン)が番組から出されるテーマに沿った漫才を披露しなくてはならない、という番組であるということだけは分かっている。つまり、それ以外はどういうことをやっている番組なのか、まったく知らない。分からない。誰だお前は!(byバカリズム)といったところ。そんな情報量にもかかわらず、買ってしまいましたよ『エンタの味方!THE DVD』。だって、ハマカーンと流れ星とキャン×キャンの漫才ネタを保存できる、数少ないDVD作品だったんだもん……キャン×キャンは特に、事務所が音楽寄りでライブDVDとか出しそうになかったし……と、色々な理由をくっつけて、購入したのでありました。はい。
収録されている漫才は、全部で十五本(一組につき五本)。そのうち十二本がテレビで放送されたもので、残りの三本がDVD用に収録されたものである。それ以外の情報については、既にネット上で手に入るので、そっちのほうで調べてもらいたい。そんなわけで、ここでは三組の漫才の出来について書きたいと思うのだけれども……『爆笑オンエアバトル』を見ている人なら、言わずもがな。全体的に安定したウケを狙うことの出来る三組が、そうそう失敗することもなく、きちんと自身の仕事をこなしております。三分間という限られた時間の中で、ちゃんと自らの色を出しつつ、まとまったネタをこなす姿は、まるでうら若き天才職人……いや、それは褒めすぎか。まあ、ネタの出来には定評のある三組なので、下手な失敗もしないで、きっちりと仕事をこなしております。爆笑オンエアバトル』などで彼らのネタを見て、「面白いなあ」と思った人なら、満足できるレベルの完成度だったのではないかと思います(今後、このクオリティが安定して出せるかどうかは、ちょっと心配だけど)。
そんなネタとは別に面白かったのが、特典映像として収録されていた、司会進行役である豊田綾乃アナウンサーと三組の『オープニングトーク傑作選』。サディスト教師役を演じている豊田アナの言動で、いちいち戸惑いながら対応する三組の姿が、実に面白い。回を増すごとに三組の対応が上手くなっている部分も見られ、彼らの成長記録としても面白い。漫才師の彼らとは違う、まったく別の一面が見られたことは、なかなか希少で良かった。次の巻でネタのクオリティが下がっていたとしても、このトーク見たさのために全巻購入してしまうかもしれないってくらいに、面白かった。とにかく、二巻にも期待したいと思う(全四巻の予定)。しかし、ずっとこの三組で続けていくつもりなんだろうか。あんまり続けていくと、この三組のネタが枯渇してしまうのではないかと、ちょっと不安なのだが……というか、他の若手芸人でやっているバージョンも、ちょっと見てみたい。その時は磁石・三拍子・5番6番でどーすか(知らん)。それにしても、総合演出のピッコロきど……やるなあ。何者だろう?

・出演
ハマカーン・流れ星・キャン×キャン豊田綾乃TBSアナウンサー
・本編テーマ(65分)
「出会い」「旅」「ときめき」「雨」「経験」(DVD新作)
・特典映像(22分)
「オープニングトーク傑作選」
・特典音声
ハマカーン・流れ星・キャン×キャン・ピッコロきど(総合演出)による副音声