最後のバカルディ。『少年と犬と公園と私』
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2003/04/16
- メディア: DVD
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前回の公演『なまたまごかけ御飯』が傑作だったためか、今回の公演はちょっと笑いを堅実に取っている印象。特にボケ役の大竹は、台本通りに展開させようとしているようだ。……ひょっとしたら、演技とアドリブの差が曖昧なだけかもしれないけれど。でも、これまでの公演でも披露してきた類いのボケも少なくなく、抑えに来ている感は否めない。一方、ツッコミ役の三村は「○○かよ!」というツッコミを出し始めている。どうやら、この頃から独特のツッコミが評価され始めたらしい。ちなみに、この公演が行われたのは1999年7月。彼らが『笑わず嫌い王決定戦』に初めて出演したのは1999年8月。収録時期を考えると、収録後の公演だったのかもしれない。
今回の見せ場は、なんといっても最後のコント『少年と犬と公園と私』だ。表題作でもあるこのコントは、離婚して別れてしまった母親(大竹)が、数年ぶりに子供(三村)の様子をこっそりと見に行く、というもの。子供は母親の顔なんか覚えていないし、母親は子供に母親であることを告げてはいけないから、子供は大竹が母親であるということには気付かない。でも、母親は子供に「お母さん」と呼ばれたい。だから、「お母さん」と呼ばせるために、色々と試行錯誤するんだけど、その様が哀しくも面白いことに……って、これもまた『12.24』パターンだ。でも、だんだんと見せかたが上手くなっていて、良い。いちいち子供の反応で、母親が感動するたびに流れる音楽とか、面白くって仕方ない。なんとなく、レッド吉田みたいなボケなんかも繰り出されたりして、ホント楽しい(まだ『内村プロデュース』は始まってないけど)。この演目で、バカルディの最後を締めることが出来たって言うのは、なかなか素晴らしいことだよなあ、と思ったりなんかするぞ。うん。
ちなみに、特典映像の『銀行強盗』は、バカルディのライブDVDに収録されている特典映像の中でも、珠玉のバカコント。このコンビはやっぱり、ちょっと自由な場でボケるほうが映えるよなあ。……いやいや、この公演は好きですよ。ホント。
・本編(78分) 『転校生 〜まさる君〜』『オープニング(VTR)』『電気屋さんが来た日』『おとなの絵描き歌』『鉄板焼きの男たち』『こどもの絵描き歌』『布袋』『少年と犬と公園と私』『床山小学校 〜校歌〜』『エンディング(VTR)』 ・特典映像(6分) バカルディ傑作コント『銀行強盗』
さまぁ〜ずについては、そのうち。