菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

後片付けをしておこう。『FUJIWARA』

FUJIWARA [DVD]

FUJIWARA [DVD]

年末です。大晦日です。「明けましておめでとうございます」という、上辺だけど素敵な御挨拶が、あっちこっちに飛び交う時刻まで、もう24時間を切っています。そんなわけで、僕も健やかに年明けを迎えるため、部屋の片付けなどをしていたのですが……そこで、あることに気がつきました。今年に発売されたDVDの殆どの感想をこのブログに掲載してきた僕でしたが……ある芸人のDVDの感想を書き忘れている、ということに。このままでは、年を越せない。それは即ち、皆が2008年を祝っている最中、僕だけが2007年を引きずってしまうということに他ならない。そんな給食を食べ終えられずに昼休みに突入してしまい、泣きながら給食を貪る小学生みたいなことには、なりたくない。そんなわけで、年の瀬ではありますが、急ごしらえで感想を書くわけであります。今年最後の笑芸映像感想は、FUJIWARAであります。
実は、それなりにお笑いに詳しい人を気取っている僕ですが、このFUJIWARAというコンビについては、それほど詳しくありませんでした。というのも、僕がオンエアバトルを通じ、お笑いという分野に興味を持ち始めた2001年ごろ、既にFUJIWARAオンエアバトルにも出演しておらず、とはいえ彼らが活躍する大阪のテレビ番組を見る環境も無く……事実、『めちゃイケ』に彼らが登場するまで、僕はFUJIWARAというコンビの存在すら知らなかったほど。勿論、吉本印天然素材吉本超合金なんて知らなかった。おまけに、僕はFUJIWARAというコンビが、それほど好きではなかった。そのコントはギャグがメインでストーリー性が弱く、ラーメンズバナナマンを敬愛していた僕には、それがとてもレベルの低いものに見えたからだ。しかし、あるテレビ番組のロケで活躍している彼らの姿を見て、急にFUJIWARAというコンビに興味が沸いてきた。そして、このDVDを買ったのである。ちなみに、中古屋で見つけた。うーん。中古じゃなかったら、買ってなかったかもしれない。そんなことはどうでも良い。
FUJIWARA』は、コントばかりの「WARAside」とロケを収録した「FUJIside」に分かれた内容になっている。前半が「WARAside」、後半が「FUJIside」になっており、収録時間の大半が「FUJIside」である。
コントは、今回のDVD用に撮り下ろされたもので、いわゆるテレビのロケコント的なものだ。物凄く笑えるわけではないが、安心して観られる内容。芸歴の長さを感じさせられる、そういうコントだった。まあ、逆に言えば特筆するほどのものではない、ということなのだが……うーん。普段、テレビでギャグを振りまく彼らと、大差が無かった気がする。一方のロケは、ミニゲームを攻略してお金を手に入れ、目的地を目指すというもの。これも、まあまあ面白かった。……ただ、物凄く長かった。その収録時間、なんと二時間超! いくらなんでも長すぎる! バラエティで観た姿で彼らのことが気になり始めた僕だったけれども、バラエティでやっていることと殆ど同じようなことを延々と繰り返している彼らの姿には、ちょっと見飽きてしまった。
コンセプトとしては、なかなか悪くなかったと思う。前半にコントを配置し、後半にロケを収録するという構成も、良い。ただ、内容の弱さがどうにも目立ち、箸にも棒にもかからない感じになってしまっていた。恐らく、FUJIWARAというコンビ自体が好きだという人には、良い内容だったと思うのだけれど……んー。バランスが悪いんだなあ。これは。

・収録内容(232分)*1
WARAside:「落語」「セミ」「プール」「面接」「ビデオ試写室」「原西占い」
FUJIside:「モノマネぶらり旅」
・特典映像(8分)
「原西ギャグ大全」

前半のコントはそれなりに面白かったし、後半のロケも最初はそこそこに楽しかったんだけどなあ……やっぱり、長いんだよなあ。あまりの長さに、途中で観るのをやめて、そのまま三ヶ月くらい放置してたもんなあ。昔は短いDVDに苛立っていたこともありましたが……いや、長すぎてもダメなんだなあ、と思いました。……んー、これで今年をの感想を終える感じになるのかしら。どうかしら。ちなみに、特典は文字通り。原西さんのギャグを詰め込んでおります。これも、ちょっと……ギャグって単品だと、しんどいんだなあ

*1:恐らく芸人の単独DVDとしては過去最長