菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

『ロバートLIVE! 2006』

ロバートLIVE!2006ロバートLIVE!2006
(2006/11/29)
ロバート(お笑い)

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 先日のキングオブコント2008で、ロバートのコントに惚れ直した。やっぱり面白いよなあ、ロバート。学生ノリというか、ちょっとフザケているような雰囲気で騙されそうになるけど、かなり鋭利で油断ならないコントをやっている。

 で、ロバートがそこで披露していた『トゥトゥトゥサークル』が、彼らの単独ライブDVDに収録されているコントで、しかも実際はもっと長い内容のコントだということを知った。これを観ない手は無いので、早速レンタル。ちゃっちゃか視聴した。

『トゥトゥトゥサークル』は四本目に収録されていたので、だらだらと一本目から観賞。いかにもイマドキのギャルっぽい女性たちが、ある出来事をキッカケに馬脚を現す『無理やり都会っ子』、トーク番組に出演したギタリストが偏執的にギターにこだわり続ける『NO GUITAR,NO LIFE』、サラリーマンの山本がホームレス二人のやりとりを観察し続ける『シゲとおさださん』と、味わい深いコントが続く。

 そして、遂に『トゥトゥトゥサークル』(約24分)。サークル見学に来た山本が、秋山演じるサークルの部長“飯塚”に出会うまでの流れは、大会で見せていたのと同じ。ただ、じっくり時間をかけて、じんわりと世界を浸透させている。あと、ボケのバリエーションもちょっと多い。飯塚が「たまに『えっ?』と思うこともある」とか言っていたり。ショート版よりも味がある。

 その後、山本が仮入部してトゥトゥトゥの真髄を伝授してもらったり、三人でトゥトゥトゥ尻取りをやってみたりする展開。この辺はショート版では丸々カット。面白かったけど、確かに弱い気もするシーンなので、カットも分かるなあ。

 それらが終わったところで、遂にあの英語を挟み込む展開に。「雰囲気で英語を言うとカッコいい」という、小学生みたいなノリがまず楽しいし、そのテキトーな英語がどんどんナンセンスになっていくあたりが、バカバカしくて面白い。「マイフレンドガソリンスタンド」「ディスイズウォシュレット」「マイシスターマイケル・ジョーダン」……あー、下らねェ。でも、面白い。で、終盤はぐずぐず。うーん、サイコーだ(笑)

 この後も、風俗店の店員が様々なコスプレの女性たちを紹介する『コスプレ』、スピリチュアルブームを批判しつつ、下らない展開へと昇華していく『大山道山』などのコントが収録されていた。ロバートって、あんまりラストコントが得意じゃない印象があるなあ。ナンセンスな世界に深みを持たせるのって難しいよなあ。

 全体を通して観ても、やっぱり『トゥトゥトゥサークル』がアタマ一つ抜き出ている印象。一番メジャー感があった。ただ、個人的には『シゲとおさださん』の危うさが好きだったなあ。ちょっと狂気的なところがあったのが、実に僕好みでした。


・本編(95分)

『無理やり都会っ子』『NO GUITAR,NO LIFE』『シゲとおさださん』『トゥトゥトゥサークル』『コスプレ』『大山道山』

※レンタル盤なので特典映像は無し