菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

下らなくも『足痛いのにがんばった』

足痛いのにがんばった~コントStyle~ [DVD]

足痛いのにがんばった~コントStyle~ [DVD]

 感想文に手こずっているので、簡潔に書こうと思う。
 本作『足痛いのにがんばった』は、ザ・プラン9によるコント公演である。普段の公演では、一本モノのおよそ二時間の演劇を披露している彼らだが、年に一度、こういうライブをやっているのだそうだ。ちなみに、このスタイルのライブがDVDに収録されるのは『見晴らしのええマンション』に次いで二回目。ちなみに明日、このシリーズの第三弾『鍛えるぞ! 鍛えるぞ!』が発売される予定だ。
 オープニング、相変わらずカッコつけている。前にも書いたけど、カッコつけが似合わないユニットだと思う。いつからカッコつけ始めたんだろう。誰か止めなかったんだろうか。うーん。
 しかしながら、コントの完成度は相変わらず高い。バラエティ番組のノリで新しい法律を作っている政治家の実態を暴く『スクープ』、借りてきたビデオの酷すぎる内容にツッコミを入れ続ける『キャベツはどうした?』、五人の男たちの鍋パーティの様子を不思議に映した『擬音祭』……下らない内容としっかりとした演技力が噛み合った、良いコントライブだったと思う。なんとなくだけれど、“モンティ・パイソン”を思い出した。正直、ザ・プラン9モンティ・パイソンを比較することは無謀ではあるけれど、でも、多人数でわいわいとやっている彼らの姿は、僕にパイソンズのそれを思い出させたのだ。
 それにしても。前回の公演の時も思ったけれど、どうも僕は、浅越氏がツッコミ役になるコントとの相性が良いようだ。今回のライブでいうと『お葬式』がそれに当たる。妻の恩師の葬式に、夫である浅越さんが代わりに訪れるコントである。浅越さんの心境が背景のモニターに映し出されるという、なんだかシティボーイズの『毛皮男』を思い出す設定で、ニヤニヤしながら観た。なんでも、本も浅越さんが書いているのだそうだ。ふむ。
 そんなこんなで、やっぱり本作も面白かった。カッコつけなのは気になるけれど、それでもやっぱり面白い。最後、まとめとして感動オチのコントを入れていることも気になるけれど、これもそれほどマイナス点ではない。『鍛えるぞ! 鍛えるぞ!』にも、そこはかとなく期待を寄せてみることにする。む。
 あ、でも。これまでのザ・プラン9の公演を観ていないと通じないと思われるコントもあったので、その辺はどうにかならないかと思ったりした。いや、観てない僕が間違っているんだろうけどね。これキッカケに観るというのも、アリかもしれない。

・本編(120分)
「スクープ」「キャベツはどうした?」「擬音祭」「愛にかける橋」「勝子抄〜THE KATSUKO SHOW〜」「お葬式」「足痛いのにがんばった」
・特典映像(14分)
「シリーズ/The人間研究」「めっちゃ気になる!」