菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

『YOSHIMOTO PRESENTS LIVE STAND 09 ~ネタ祭り~ 史上最大のお笑い夏フェス ベストセレクション』

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(2009/10/21)
タカアンドトシトータルテンボス

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・CONA-MON STAGE

タカアンドトシ『漫才:町で気付かれたい』

トータルテンボス『漫才:イタリアンレストラン』

フルーツポンチ『コント:バンドを辞める先輩』

FUJIWARA『コント:エクササイズ教室』

COWCOW『漫才:恋のAtoZ』

中山功太『時報』

ハリセンボン『漫才:「はるかの部屋」』

インパルス『コント:ニュースキャスター』

メッセンジャー『漫才:大阪と東京・爺ちゃんと婆ちゃんが合コン』

笑い飯『漫才:タトゥー』

天津木村『エロ詩吟』

ザ・パンチ『漫才:ライフセーバー

ジャルジャル『コント:変なキャラ練習させられてるヤツ』

矢野・兵動『漫才:こわがり』

ザ・プラン9『コント:ボケという味付け』

オリエンタルラジオ『漫才:中田総理』

ロバート『コント:墓参り』

ケンドーコバヤシ『コント:来世女化計画』

フットボールアワー『コント:SOS』

ブラックマヨネーズ『漫才:お見舞いに持っていくもの』

中田カウス・ボタン『漫才:○○の作りかた』

(※麒麟キングコング、しずる、モンスターエンジン、ロザン、チュートリアルハイキングウォーキングNON STYLE、はんにゃ、ライセンスのネタは『男前祭り』に収録)

・KAWAKI-MON STAGE

■「板尾創路生誕46周年記念祭」

出演:千原ジュニア(司会)、山崎邦正、サバンナ、野性爆弾、(ダイジェスト:世界のナベアツレイザーラモンRG、天津木村、Bコースハブ、キュートン)、アップダウン竹森、まさむね市川、COWCOW

■「LIVE STAND 09×DAM 歌ウマ選手権」

出演:次長課長(司会)、エハラマサヒロサウダージ』、フルーツポンチ村上『15の夜』、なだぎ武『また逢う日まで』、モンスターエンジン大林『涙そうそう』、しずる村上『恋しくて』、(ダイジェスト:オリエンタルラジオ中田『DIVE TO BLUE』、ハローバイバイ金成『よく来たね』、あべこうじ『愛しい人へ』、品川庄司庄司『乾杯』、トータルテンボス大村『真夏の果実』)、森三中大島『天城越え

・AGE-MON STAGE

チーモンチョーチュウ、少年少女、ものいい、いがわゆり蚊とろサーモン天竺鼠、アームストロング、姫ちゃん、span!、2700、かたつむり、カナリア5GAP、犬の心、ハム、もう中学生、イシバシハザマジャングルポケットかまいたち、ライス、「東京シュール5 vs ラ・ゴリスターズ スペシャルステージ」より二本

これまでBOX仕様でリリースしてきた「LIVE STAND」シリーズだが、今回は大幅に編集して『ネタ祭り』『男前祭り』の二枚に分けてのリリースとなった。おそらく、過去のBOXがあんまり売れなかったのだろう。まあ、四枚組のお笑いフェスティバルDVDなんて、そんなに売れないだろうからなあ。仕方がないといえば、仕方がない。でも、その為に、かなりの芸人のネタがカットされてしまったのは、かなり残念。例えばメインステージだけでも、品川庄司、千鳥、木村祐一博多華丸・大吉、ロザン、ダイノジ、ペナルティ、バッファロー吾郎中川家友近海原やすよともこジャリズム次長課長、ダイアンらのネタが全面カットされている。ある程度のカットは仕方ないにしても、あまりにもカットし過ぎなんじゃないかと思うのだが。

それらのカット部分に割り込んできたサブステージの映像も、思いっきり編集されていて中途半端な出来。これならいっそ、『ネタ祭り』『男前祭り』をそれぞれ二枚組にして、けっきょく計四枚でリリースしちゃうという悪徳商法にしたほうが、吉本らしくて潔かったのではないかという気もする。いや、それはそれで文句を言うんだろうけど(笑) でも、もうちょっと試行錯誤しても良かったんじゃないかという気持ちは、やっぱり変わらない。というか、天津はコンビで出してあげようよ。あと、ピン芸人が少なすぎるぞ。

ただ、収録されているネタは、割とクオリティの高いものが多かった。それぞれがそれぞれのベストなネタを持ってきたという印象。まあ、ジャルジャルのチョイスはちょっと意外だったけど。この大舞台で、あのネタを持ってくるとは思わなかったな。あと思ったのは、オリエンタルラジオの漫才が良い感じにこなれてきている。このところの彼らは、漫才ツアーを頻繁に行っているという。M-1に向けて、しっかりとネタと実力を上げてきているようだ。『武勇伝』からのファンとしては、喜ばしいかぎり。一方、ハリセンボンは相変わらず、はるかが春菜を追い詰めるスタイルの漫才。M-1決勝で観たときから思っていることなのだが、ひょっとしたら、あのスタイルを面白いと思えないのは僕だけなのだろうか。いや、まったくダメとは言わない。言わないけれど……うーん。

それにしても、このお笑い界最大のフェスティバルを収録したDVDのラストを飾るネタが、思いっきり女性ファンウケの良さそうな腐女子向けコントだったのは、色んな意味で酷かったなあ(笑) M-1チャンピオンやR-1チャンピオン、吉本の天守閣こと中田カウス・ボタンらのネタを経由して、あのトリって! いやー……カオスだった。