菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

『バカリズム案6』

バカリズムライブ番外編「バカリズム案6」 [DVD]バカリズムライブ番外編「バカリズム案6」 [DVD]
(2013/04/24)
バカリズム

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2012年11月に銀座博品館劇場で開催されたライブの模様を収録。バカリズムの思いつきを映像・音楽とともに提案するライブ『バカリズム案』。本作でも、実に様々な思いつきが提案されている。例えば、『音楽に関する案』では、名曲『もう恋なんてしない』のサビにおける「もう恋なんてしない“なんて言わないよ絶対”」という付け足し部分に着目、様々な名曲の歌詞に自己流の付け足しを試みる。また『相棒に関する案』では、テレビドラマ『相棒』に対して子どもたちが抱くだろう(極端に)素朴な疑問に対し、バカリズムが丁寧に回答する。『読書に関する案』では、通常なら読み込まれることはないだろう文章の感想文を書き、読み上げている。ナンセンスな笑いの中に、チラチラと見え隠れする反骨心がたまらない。

しかし、本作最大の見どころは、バカリズムが“言葉”と真正面から向き合った『言葉に関する案』だろう。ここでバカリは、全ての仮名を重複させずに作られた『いろは歌』に濁点が用いられていることに疑問を覚え、自らが考案したという完璧な『いろは歌』を披露している。イチから『いろは歌』を創作するだけでも凄いことだが、その内容のバカバカしさがとにかく素晴らしい。この案は『番組バカリズム』(2013年7月OA)でも披露されたが、本作にはそこでオンエアされていない『いろは歌』も収録されているので、是非とも確認してもらいたい。

なお、本作のことは、絶対に群馬県民には教えないように。


■本編(73分)

「自分に関する案」「音楽に関する案」「相棒に関する案」「読書に関する案」「想像に関する案」「言葉に関する案」

■特典映像(25分)

「没案」「雑案」