菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

海外名人芸

海外の喜劇王といえば、チャーリー・チャップリン。しかし、世界には三大喜劇役者と呼ばれる男たちがいた。一人は言うまでもなくチャーリー・チャップリン。もう一人はハロルド・ロイド。丸メガネをかけたアクティブな演技が人気の喜劇役者である。そして、最後の一人がバスター・キートン。表情をほとんど変えない『偉大なるストーンフェイス(石の様に無表情)』と呼ばれる、まさにアンジャッシュな喜劇役者である。キートンの映画は、とにかくドタバタとしたアクション喜劇。そんなキートン作品の一つが『キートンの大列車追跡』である。

大列車「将軍」と恋人を愛しているキートン。もうすぐ始まる戦争のために兵隊になろうとするが、戦争用列車の運転手として彼を雇うために兵隊にされず、そのことが恋人に間違って伝わり、『臆病な人なんて嫌いよっ』的に突き放される。それから数日後。列車「将軍」を運行していたキートンは、そのまま「将軍」を奪われてしまう。しかも、その列車の中には恋人の姿があった。急いで「将軍」を追うキートン。そして気付いた頃には敵地に……。

キートンの凄いところは、先にも書いたように凄いことを堂々と無表情でやってのける点にある。顔で笑いを取ろうとしない、決してコミカルな部分を見せようとしないスタイルは、まさに達人芸。今のコメディに無い迫力、感じていただきたいです。今なら500円で購入可能。