菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

05年上半期のDVDベスト5

今年になって購入したDVDの完成度を勝手に評論しランク付けしてみました。
かなり自分勝手な感じになっていると思うのですが、まあ、気にしないでください。

◎1位「イッセー尾形ベストコレクション2004」
まあ、ねえ……当たり前の様に面白く、当たり前の様にレベルが高いですよ。やっぱり。無理やり笑いを取りにいくのではなく、あくまでも流れとして笑いを取りにいくスタイルは、やはり演劇に近いのではないかと思われます。それだけではなく、各寸劇でイッセーが演じるキャラクターには統一感が無く、実にバラエティ豊か。三枚組の初回盤には「大家族」のダイジェストまで収録されており、これはもう買いの一品。

○2位「good day house」「PAPER RUNNER」
小林賢太郎プロデュース公演。分けてランクインさせるのもあれなので、二枚とも2位としました。小林演劇の評価はあまり高くないのですが、これを単純にコントとして見ると、なかなか上出来。「good day house」にはラーメンズのコントで小林が打ち立ててきたお笑い理論が結集されているし、「PAPER PUNNER」は小林なりの演劇(ロングコント?)を書けていたように思います。いずれにしても、何度でも観てしまう作品。面白いから仕方ない。

□3位「ダメな人の前をメザシを持って移動中」
シティボーイズミックスチョップリンを客演に迎えたせいか、全体から漂うコント濃度が上がっているように感じられる。それでも、ここ最近の公演からも感じられたように、後半からの失速が目に見える。全体の構成を意識した脚本に戻ったほうが良いのではないか、と改めて感じさせられてしまった。いや、面白いといえば面白いのだけど、物足りない。

△4位「アンガールズ単独ライブ ~88~」
アンガールズ初単独ライブ。テレビでも披露されたコントは安定して面白いが、後半の少し捻ったタイプのコントは印象薄。また、総収録時間が短いのも難。いや、だからといって長ければ良いのかというと、そうでもないだろうけど。それでもアンガールズという芸人のコントは小ボケが多いためなのか、何度でも観ることが出来る。

▽5位「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ニッポン」
東京ダイナマイト単独ライブ。松田大輔ハチミツ二郎両名の持ち味を思う存分詰め込んだ内容になっており、安心して笑うことが出来る。ただし、一つ一つのコントが少し長い。それはそれで良いと思うが、彼等の場合は本数を多くしたほうが良いのではないか、と思われる。無論、二人の魅力は詰め込まれているのだが。少々、食傷気味になる。

●次点「青春18キック」「ロックンロールコント集団 超新塾
ネタは勿論のこと、野外での新録コントも面白くお笑いDVDとしての完成度は高いほう。ただ、芸人さんが若いと言いますか、円熟さが足りないと言いますか。面白くないわけじゃないのに、何度も観ることはない。ただ、忘れた頃に見直すと印象が変わるような気もします。