菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

「声に出してボケたい日本語」

号泣 声に出してボケたい日本語 [DVD]

号泣 声に出してボケたい日本語 [DVD]

 


出演:赤岡典明島田秀平(号泣)

収録時間:本編82分+特典映像30分

発売元:ホリプロ/販売元:ポニーキャニオン

かなりネタバレしております。お気をつけください。

 

●第一章「比喩」
ラジオで野球の実況を聞いていると、描写がとても細かかったという島田。ラジオは声だけでやるから難しい。ラジオをやるときは、リスナーにも分かりやすくするために比喩をしなくちゃいけない。暑さをサウナで例える島田。それに対して、暑さを松岡修造で例える赤岡。不動産屋は比喩を使ったほうが良いと提案する赤岡。やってみる。「広いとこ? ありますよ、モト冬樹のデコくらい広いとこありますよ」。そして、ネタを開始しようとしたところ、会場にある異変が……。

●第二章「言葉のルール」
最近はメールばっかりだから、手紙を貰うとびっくりする。先日手紙を貰った島田、堅苦しさに驚いた。返信は前略で返したという。前略で始めたら草々で終わらせる。こんな風に、言葉にはルールがある。結婚式のスピーチにも色々なルールが。重ね言葉は使わないほうが良い。花*花とか、プリプリとか。島田の結婚式ではスピーチがしたい赤岡。そこで、島田の結婚式でのスピーチを仮で言ってみることに。

●ことわざを実際にやってみよう「二階から目薬」

●第三章「童謡・童話」
二人が初めて出会ったのは4歳の頃。昔は良かった。童謡とか歌ったり。輪唱。「かえるのうた」を普通に歌う島田に対し、掛け声を入れる赤岡。もう一度やると、島田より早く終わる赤岡。続いて「もりのくまさん」「ドレミのうた」を漫才師風に。童謡は実は悲しい。「ねこふんじゃった」は、猫が死んじゃった歌だし。より歌を悲しくする赤岡。「絵を踏んじゃった、絵を踏んじゃった、幕府の人恐くて絵を踏んじゃった」「踏み絵の歌?」他の童謡も、合体させて悲しく。でも、赤岡は童話のほうが好きだったらしい。

●第四章「言葉遊び」
漫才は言葉を使う職業。言葉を使う遊びは得意じゃないと。10回クイズとか。島田に小野小町と10回言わせる赤岡。「では、遣唐使は?」「小野妹子」「ブー、それは遣隋使でしたー」掛け言葉が得意だという赤岡。実際にやってみる。「焼肉と掛けまして、ハンバーグと解く。その心は、どちらも美味しいでしょう」あまり上手くない。掛け言葉よりも小話が得意だという赤岡。実際にやってみる。「隣りの主人に槍が刺さったんだって。やーりー!」やっぱり上手くない。そこで、一番簡単なダジャレを言わせられることに。

●ことわざを実際にやってみよう「豚に真珠」

●第五章「2ちゃんねる用語
電車男が凄いことになっている。映画化・ドラマ化・舞台化まで。超合金も出るらしい。「朝のヒーローもんじゃないから」。2ちゃんねる独特の用語が多い。萌えとか。「昨日、家が萌え~!」。ヒマさえあればネットカフェに行く赤岡。ネット用語には独特の法則がある。まったりをマターリ、びっくりをビクーリと。日常でも使ってみる。「お母さん、ソクース取ってー!」 その他にも様々な2ちゃんねる用語を日常で使ってみる。

●第六章「回文」
上から読んでも下から読んでも同じ、回文をいっぱい持っているという赤岡。言ってみる。「ぬし、死ぬ」「滋賀で、餓死」。回文が上手すぎて、日常会話も回文で返せるらしい。そこで、医者と患者という設定で回文コントを繰り広げることに。

●ことわざを実際にやってみよう「寝耳に水」

●第七章「ラ抜き言葉」
日本語は外国人にとっては難しい。日本語ならではの表現が分からないらしい。「てにをは」とか。少し変わるだけで、変な言葉になる。「となりもトトロ」「魔女を宅急便」「あしたもジョー」など。あと難しいのが擬音語とか、同音異義語とか。でも、今の若者の言葉も難しい。やたら略す。「バリュる=マクドナルドでバリューセットを頼む」という意味(「バリウムを飲む」という意味ではない)。若者の言葉で昔から問題になっているのがラ抜き言葉

●第八章「外来語」
最近やたらと横文字を使いたがる人がいる。ミュージシャンとか、横文字ばかり。「ミスターチルドレン→長島一茂とミナ」「ピンク・レディー林家パー子」とか。横文字を日本語にしてみる。「ドリブル→ちょこっと蹴ってちょこっと蹴って」「レッドカード→赤紙」。でも、これからは日本人も英語が使えるようにならないと。10日間留学した経験のある島田が、英語をよく知っている赤岡の知識を確かめる。でも、英語が全然できない赤岡。それは英語が嫌いだから。もっと英語の教科書が面白かったら良いのに。

・特典映像
●ことわざを実際にやってみよう(番外編)「かわいい子には旅をさせよ」
●声に出して言いたいリアクション「熱湯と冷水」「カラシとアンコ」「塩と砂糖」
●号泣 原点への旅 ~長野帰郷篇~

・総評
最初は少し不安だった(特に第一章は事件によってグダグダになってたし)のですが、少しずつ緊張がほぐれていったのか、本調子が出てきていたような。しかし、漫才師としてはまだまだ。ネタ自体はそれなりに楽しめたので、あとは漫才師としての腕がどれだけついてくるか、でしょうか。どうも吉本系の芸人と比べると、腕が今ひとつ、ねえ……。ところで、現在「日本語ブーム」が起きようとしていますが(もう起きてるのか?)。これがきっかけで、彼らがブレイクしないものかと思ったりしています。少なくとも、ネタに影響は出そうです。否、出て欲しい。もっと貪欲に日本語を食らうのだ。……あ、話ズレてますか。とにかく、面白いですよ。号泣が好きなら、一度は見る価値ありです。