菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

一本丸々『なまたまごかけ御飯』

バカルディのDVD、二枚目。早くも感想を書く気が無くなっております。やっぱり、とろサーモンのDVD買っちゃったからかなあ……ベクトルが別の方向に向いちゃったもんなあ……でも、書く。気合入れて書かないと、今後、書くことはないぞ! ……いやいや、そんなことはないと思うけれど。書こうと思えば、書けるはず……たぶん……いや、うーん……。まあ良いや。とりあえず感想を書こう。バカルディ二枚目のDVD、なまたまごかけ御飯。このライブの特徴は、全てのコントが一本のドラマになっている点。
主人公は、三村演じるサラリーマン。いつも行く定食屋の女の子が気になってしょうがない。しかしある日、会社から東京に戻るように指令が来る。よし、ここは思い切って告白を……と思っていたのに、彼女は近くの無人島に一人で遊びに行ってしまった。どうしたものかと、途方に暮れる……ところにやってきた、大竹演じるタクシードライバー。三村の話を聞いた大竹は、「二人で無人島に行こう!」と決定。二人は無人島へ、定食屋の彼女を追うのであった……という話。
まず、何が面白いって、三村の舞い上がったキャラクターが面白い。普段は大竹の繰り出すボケに的確にツッコミを入れるのに、彼女の話になると、無駄にテンションが上がって、盛り上がる。その瞬間、ボケとツッコミが入れ替わる……って、このパターンは先の公演『サラダで白飯くえねーよ!』の『12.24』と同じじゃねーか! ……って、その通り。この公演は、全体的に『12.24』のノリが反映されている。ただ、あっちは結果的に三村がボケになってしまったのに対し、こちらは三村が女の子に夢見て一人暴走ボケになってしまっている、という違いはあるけれども。
で、そんな夢見ちゃってる三村だったけれど、彼女を無人島で見かけた途端、恋心が弾けてしまう。その後、ブツブツと「彼女は本当はあんななのか」と愚痴る。それを見た大竹が、三村に対して全力で絶叫……じゃなくて、説教。この説教が、なかなか熱い。それまで、グダグダな感じになっていた舞台が、急にギンッと引き締まる。昔見たときは、ここの場面、ちょっと苦手だったんだけどなあ。今見ると、なんだか沁みる。その後での、三村と女の子が対峙する場面。和むなあ……和むんだけど、この女の子役の人の演技がクドい! クドすぎる! ていうか、ウゼえ! なんというか、すっごい鼻につく喋りかたをする人なんだよなあ。そこだけが、なんとも惜しかった。つまり、それ以外は実に良かった。前回みたいなクドさは無かったし、大竹のボケも冴えていた。ただ、あの女優さんの演技だけは、どうにかならんかったのか、と。うーん、残念。

・本編(91分)
「OTAFUKU TEI」「A DAY-HARBOR-」「EVENING-ISLAND-」「NIGHT-ISLAND-」「NIGHT NIGHT-ISLAND-」「STAR」「NOON-ISLAND-」「AFTERNOON-OTAFUKU TEI-」「EXTRA」
・特典映像(6分)
バカルディ傑作コント「美容院」

この公演の三村さんって、東京03の飯塚さんっぽいね。