菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

ナンセンスと気まずさの坩堝。

  • ダブルブッキング(1998年結成)
    • 川元文太(冷酷無比なボケ)
    • 黒田俊幸(温和で空転気味のツッコミ)
    • 収録時間:75分+特典:18分
    • 2005年7月27日に行われた単独ライブ
・本編
 オープニング
「巻いています」
「444号室」
「あれっ?…」
 黒田流俳句
「グリーンコーポ203」
 キャッチャー
「ロウソク」
「新宿駅東口」
 12年間
「ちょっと」
「黒田ミニ単独ライブ 〜飛翔〜」
「赤い糸」
 エンディング
・特典
「レモンスカッシュ」
「親子舟 〜怒涛編〜」

ダブルブッキングである。昔、某狂言師がうっかりやっちゃってた、アレである……いや、違うけど。うん。ダブルブッキングは、ホリプロコム所属のコント師の名前なのだ。特出して個性的なコンビではないけども、その独特のコント世界は妙に頭に残る。以前、笑いの金メダルで放送されていた、友達の家にこっそり引っ越しするという設定のコントを見たことがあったが、今でもやけに頭に残っているコントである(このコントは、本作でも『ちょっと』というタイトルで収録されている)。

そんなダブルブッキング、初の単独映像作品集……いや、普通に単独ライブの映像を収録しただけなのだけども。なかなか面白い内容になっている。タイトルに「単独ベストセレクション」と書かれているように、代表的コントの数々が収録されている。たぶん。なにせ、僕がダブルブッキングのコントで知っているものといえば、先の『ちょっと』と、登龍門で見た『巻いています』『あれっ?…』くらいなものでして。それ以外のコントを知らんのです。……まぁ、きっと代表的なコントを収録しているんだろうな、ということにする。決めつけ。

それにしても、このコンビの書くコントは実にナンセンスなものばかり。友達の家に遊びに来たら、何故か部屋に地雷ばかり仕掛けられていた『グリーンコーポ203』から、コンパに呼んだ友達が、どういうわけか喪服姿で遺影を持って現れた『新宿駅東口』まで。日常的にナンセンス。世界観のハードルは低いので、安心して堪能できます。よろしおすえ。