傑作演映2006『LOVE IS OVER』

どうしてなのかは分からないが、どうも東京ダイナマイトには期待してしまう。もっと面白いことをしてくれるのではないか、もっと楽しいものを見せてくれるのではないか、などと思ってしまうのだ。そんな彼らが、2006年に発売した唯一の単独映像作品が、このDVDなのだが……どうなのだろうか。『カットチャンピオン』『面接』『原付』『兄弟』などは、とても面白かった。一方で、『着ぐるみの休日』『緊急企画 松田大輔の潜入レポート』『デブ肌実 街頭演説』などは、あまり良いと思えなかった……んー。東京ダイナマイトの持ち芸を、しっかり映画として完成させている作品は面白かったのだが、いわゆる体当たり取材的な内容の映像は、あまり面白いとは感じられなかった。しかし、僕が面白いと感じた部分も東京ダイナマイトの一面であるし、僕が面白くないと感じた部分も東京ダイナマイトの一面なのである。東京ダイナマイトが体当たり的なことをしなければ、僕はもっと彼らを見て笑えただろう。しかし、それは彼らの個性を殺すことにもなる。だから、僕にとっての東京ダイナマイトは、きっとずっと一位にはならない。それでも、僕は東京ダイナマイトに何かしらの期待を抱いてしまうのだろう。いつまでも、いつまでも。

8月18日・収録時間：78分＋特典53分