菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

『チハラトーク#-1』~『チハラトーク#-3』

チハラトーク ♯-1 [DVD]チハラトーク ♯-1 [DVD]
(2009/03/13)
千原兄弟

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チハラトーク ♯-2 [DVD]チハラトーク ♯-2 [DVD]
(2009/03/13)
千原兄弟

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チハラトーク ♯-3 [DVD]チハラトーク ♯-3 [DVD]
(2009/03/13)
千原兄弟

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千原兄弟の二人が月に一度行っているトークライブ『チハラトーク』。近年はDVD発売のシリーズ化もされるなど、非常に人気のあるライブです。今作は、そのDVDシリーズに収録され始めた2006年10月以前のトークを、収録したものです。今回、収録されているのは、2003年4月から2004年4月までのトーク。なので、あとDVD六枚分くらいは、過去の『チハラトーク』のストックがあるということになります。ちょっとした貯蓄ですね。

今回、過去のトークライブの様子を見て、まず気付いたこと。とにかく、企画ネタが多い。例えば、せいじのことが苦手だというカリカ林を舞台に上げて、二人で対決させたり。ジュニアと仲が良いことで知られている山本吉貴が、ジュニアに早朝大喜利ドッキリを仕掛けているVTRを流したり。ジュニアの大喜利の才能は親譲りなのではないかという推測から、両親に大喜利をさせてみたり。

チハラトーク』のDVDは基本的に細かく編集されているので、その辺りの企画ネタがカットされているだけで、今でもそういったことをやっているのかもしれませんが、こういった企画ネタがあるほうが、面白いと思いました。もちろんトークだけでも面白いんですけど、そればっかりだとやっぱり飽きますからね。こういう企画が挟まれると、メリハリがあって良いです。最近のライブでもそういった企画ネタをやっているんですかね。やっているんだったら、それも収録してもらいたいですね。そのくらい面白かったです。特にカリカ林とせいじのバトルは必見です。今更ながら、林さんは良いキャラしてます(『チハラトーク#-1』収録)。

肝心のトークはと言うと、ジュニアが宮川大輔と自転車に乗っていると、道端でホステスがオッサンの頭をビール瓶で割っていた話とか。ジュニアが実はビビリだとせいじがバラす話とか。ジュニアの知人の放送作家が新幹線で体験した、「登場する人物が当人以外全員アホ」な話とか。せいじの友人がとてつもないキャラクターの持ち主だという話だとか。最近よりもバリエーションが豊かだったような気がします。ネタの質も、結構高め。今よりも昔の方が、やっぱりネタ切れしていなかったということなんでしょうかね。やっぱり。

ただ、相変わらずジュニアのクレーマー話は酷かったです。以前にとある人物が「千原兄弟ではせいじがクレーマーキャラにされているが、実際はジュニアの方がクレーマー気質」という話をしていたのですが、本当にそうだと思いましたね。せいじのクレーム話は、まだ幾らか筋が通っているというか、大人の視点で話しているところがあるんですけど、ジュニアのクレーム話はちょくちょく自己中心的になりがちというか。

今回は、ジュニアが自宅前で迷惑駐車された側としてのトーク(#-1)と、迷惑駐車して通報された側としてのトーク(#-2)が披露されているのですが、このダブルスタンダードっぷりが……酷い。お巡りさんの態度も悪かったのかもしれませんが、違法駐車した側としてそういう態度をどうして取ってしまうのか。自分の身の回りの出来事をネタにする芸人として、それはどうなんだろうと思ってしまいました。カード会社からの電話話(#-3)では、ちゃんとせいじがツッコミ入れてて良かったですけども……。そういう気質さえなければ、ジュニアはとっても面白いんですけどねえ。ちょっと理不尽なところがありますよねえ。歩道で停車していたら、お巡りさんに注意されて、更に車の中まで詮索されたという話には同情しましたが(#-3)。なんだか泉谷しげる「黒いカバン」みたいだ!

通常の『チハラトーク』DVDよりも安価(通常は3,150円。今回は2,500円)で売られていたので、ちょっとクオリティが下がるのではないか、くらいのことは思っていたけれど、全然そんなことはなく。画質もそんなに悪くなかったし、ネタもしっかり面白かったです。むしろ、ゲストに後輩芸人がちょこちょこ出演していて、いつもより豪華だったような……。


チハラトーク#-1』(85分)

チハラトーク#-2』(80分)

チハラトーク#-3』(74分)