ラバーガール『ブラッシュバック・スピノーネイタリアーノ』全ネタ感想
ラバーガール ソロライブ ブラッシュバック・スピノーネイタリアーノ [DVD]
- 出版社/メーカー: Viictor Entertainment,Inc.(V)(D)
- 発売日: 2007/07/27
- メディア: DVD
- 購入: 2人 クリック: 67回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
- 『歯医者』
歯医者を訪れた飛永。雑誌片手に待っていると、治療室から医師の大水の声が聞こえる。どうやら、今から歯を抜こうとしているようだ。治療室の様子が気になる飛永、声のほうを見ていると治療室から大水が出てきて……。オープニングコントらしい、見た目のインパクトが強いコント。飛永の嫌がっている表情がたまらなく良い。
- 『電報』
電話で電報をお願いする大水。電報の受付は飛永。マニュアル通りの対応を進めようとする飛永だったが、大水は想定外の注文をどんどん押し付けてくる。ラバーガールらしい、低音のボケとツッコミがテンポ良く展開するコント。終盤で明らかになる真実が、非常に良いオチ。
- 『足裏マッサージ』
足裏マッサージの店を訪れた飛永。店員は大水。大水のやたら不条理な説明と要求を、疑問に思いつつも受け止めていく飛永。そしていざ、足裏マッサージが始まると……。いつもの低温コントかと思いきや、途中からのハッスルっぷりにビックリするやら苦笑するやら。大水のリアルな狂気さに、ちょっと引いた。
- 『祭りの中継』
ラバーガールお得意の中継コント。これまでに披露されてきた中継コントの進化型。ただ、祭りの中継ということで、冒頭から方言ネタを取り入れていたりして、やや地方色が。大水演じるレポーターの空気が読めない感じが、微妙にリアルで苦笑。
- 『電車のマナー』
音楽スタジオ帰りの二人。電車を待ちながら、ベラベラ不謹慎でつまらない話で盛り上がる。しかし、電車に乗ると……。今回のライブで披露されたコントの中で、最もカルト的な内容のコント。中盤での予想外の展開から、終盤での更に予想外の展開に、笑えたというか驚いた。なんとなくドランクドラゴンの単独ライブ『火の位』で披露された「鬼の息子とおじさん」を思い出した。無関係だけど。
- 『昭和のスターBEST10』
こちらも彼らお得意の解説コント。これまでに彼らが披露してきた解説コントと同様の展開で終わるのかと思いきや、途中で大水が思いっきりブッ壊れたのに驚いた。田上よしえの影響なのか、微妙に古いモノが次から次へと繰り出されたのに、ちょっとニヤリ。
- 『ゆう子ちゃん』
結婚式から帰ってきた三人。飛永と大水と、ゆう子。大水とゆう子は付き合っている。そして、そんな二人の友達である飛永は、実はゆう子のことが好きだ。二人の関係が気になる飛永は、大水に二人の関係を追及する。そのうち、飛永の真意がだんだんと明らかに……。ラバーガールには珍しい、ストーリーコント。大水が飛永に十回クイズを出すくだりと、飛永のブログのくだりには爆笑。今回のライブで披露されたコントの中でも、秀逸の出来。でも、長いからテレビでは出来ないだろうなあ……。
- 『すごい人選手権』
コントというか、大水の挑戦。これは紹介出来ないけれども……意外とこの二人、体育的なことをやるんだなあ、とか思った。あと、ジャージにランニング姿の大水が、近所の放浪爺さんを彷彿とさせた。そういう感じの老人になりそうだなあ、この人。
- 特典映像『ピザ屋』
ラバーガールのコントを映像でやってみました、みたいな映像作品。雰囲気は『足裏マッサージ』に近いか。なんとなくブラックなオチを想像していたけれども、なかなかバカバカしい終わりかたをしていた。この系統の芸人さんは、映像にしても楽しいモノを作れるから良いなあ。
- 総評
単独ライブということで、挑戦的なコントが多いように思っていたけれども、意外と安牌ネタが多かった。まだまだスタイルを模索している感じ。ただ、ちゃんと挑戦的にやっている感じのコントもやっていて、全体のバランスが非常に良かった。値段も3,150円と、なかなか好意的な価格で実に良い。……それにしても、二回目の単独ライブでここまでブレの少ないものをやることが出来る芸人というのは、あまりないのではないだろうか。いや、知らんけど。次の単独ライブもDVDになれば良いなあ……。
・収録内容 『歯医者』『電報』『足裏マッサージ』『祭りの中継』『電車のマナー』『昭和のスターBEST10』『ゆう子ちゃん』『すごい人選手権』 ・特典映像 撮りおろし映像ネタ『ピザ屋』 ・収録時間:63分+特典10分