菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

『チハラトーク #3』

チハラトーク#3 [DVD]チハラトーク#3 [DVD]
(2009/01/21)
千原兄弟千原ジュニア

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千原兄弟が月に一度行っている単独トークライブの様子を収録。今回は2007年10月~2008年3月までのトークライブから、幾つかのエピソードを特選している。前作はジュニアのボヤキトークがとにかく印象に残り、その後味の悪さが口から離れなかったため、かなり酷評してしまったが、今回はせいじに関する話題が多かったためか、ジュニアのボヤキ臭がいくらか抑えられていて、個人的にはかなり有難かった。前にも書いたけど、僕はジュニア(というか千原兄弟)のネタは好きなんだけど、ジュニアのトークは無理に盛り上げようとしている感じの演出がどうも好かないんだな。で、それがボヤキ関係の話になると、ただボヤキの対象を無理矢理蔑もうとしているというか、強引に悪役に仕立て上げようとしているように見えてしまう。その辺りが、兵動大樹とは大きく違う……って、こういう比較するような言い方はあんまり好きじゃないんだけど。でも、そういう感じなんだな。

話を戻す。今回はジュニアとせいじが絡み合うトークが多くて、個人的にかなり良かったな。特に、せいじがテレビのロケでケニアかどっかに行ったという話が良かった。まずジュニアが、スタジオでせいじがケニアに行ったときの様子を確認した時の話をするんだけど、これが既に面白い。まあ、ケニアで暴れまくるせいじの姿を想像してもらえれば、なんとなくその面白さが分かるのではないかと。で、このジュニアの話の後に、今度はせいじが実際にロケ地であったことを話す。まず、番組に映し出された面白さを語って、それから、その番組の裏側について語るという、いわば表と裏を同時に楽しめるという素敵なトークに仕上がっていた。これぞ兄弟芸。ナイスバランス。せいじがどういう話をしたのかは、実際に観てもらうということで。あい。

一方で、ジュニアのトークも今回は良い感じ。中でも面白かったのが、いつもの面々で島根に旅行へ行ったという「ジュニアの正月旅行」。ジュニアが正月旅行に出かける温泉地について考えていたら、後輩芸人のネゴシックスが「島根が良いですよ! 島根を案内しますよ!」と言ったので、ネゴの案内で島根に行くことになったのだが……という話。お馴染みのジュニアのボヤキトークなんだけど、その対象となっている人たちがあんまりにもあんまりだったので、ちゃんとボヤキとして成立していたのが良かった。素材の妙技。

以前はひたすらにジュニアのボヤキトークが全開になっているだけという印象があった「チハラトーク」だけれど、今回はせいじのキャラクターもしっかりと前面に出ていて、良い感じに楽しむことができた。毎回、このくらいのバランスで楽しませてくれれば、丁度良いんだけれども……次の「チハラトーク」は、#1以前の公演を収録した「チハラトーク#-1」「チハラトーク#-2」「チハラトーク#-3」の三作品。果たして、どういう内容になっているのか。楽しみなような、不安なような。


・本編(119分)

「せいじの後輩 ジュニアの後輩」「新入社員のオビカワくん」「ある日のジュニアと小学生」「母より千原兄弟へ」「ジュニアが遭遇した事件」「息子の成長」「そんな星の下のジュニア」「ジュニアの小説と新人マネージャー」「ある女優の「すべらない話」」「せいじのケニア旅行記」「20数年ぶりに見ました。」「板尾創路さんの不思議な行動」「ジュニアの正月旅行」「ドラマ「バッテリー」秘話」「楽屋でのせいじの暴挙」「取材でのせいじの言動」「EXILEのホリの深さ」「Bコース・タケトの病気」「せいじの差し入れ」「ドラマの助監督さん」「秋田での出来事」