もしもジュニアが死んだなら
ちょっと前に、2ちゃんねるにこんなスレッドが立っていました。
スレタイだけで、なにやら泣けてきます。
おそらく皆さんもご存知だとは思いますが、キャイ~ンのウドちゃんと言えば、相方の天野くんを溺愛しまくっていることで有名です。つい先日の『アメトーーク』でも、ウドちゃんが天野くんに対する愛を、これでもかと語っていました。
そんなウドちゃんの元から、天野くんが離れていってしまう。どう想像したって、泣けます。想像でこんなに泣けるんですから、実際に天野くんが死んでしまったら……ああぅ(想像してしまった)。
たぶん、他の芸人さんだったら、これほどは泣けないと思うんですよ。例えば、おぎやはぎの矢作さんが亡くなってしまったときの小木さんを想像しても、そんなには泣けません(この上なく失礼)。というのも、おぎやはぎの関係性って、ちょっと希薄に感じることがあるんですよね。あくまでも一つの戦略として、仲の良さをアピールしているというか。ちょっと、わざとらしく感じられてしまうことが多々あります。もちろん、それがいけないという話ではありません。
でも、キャイ~ンの仲の良さって、そういう戦略的なアピールとは違って、凄い純粋さがあるんですよね。ウドちゃんは本当に天野くんのことが好きだと思うし、天野くんもなんだかんだでウドちゃんのことが嫌いじゃない。で、またそれを裏付けるエピソードも、かなりの数があって(上のスレでも、幾つか紹介されていました)。そういう“公”じゃなくて“私”の部分からの愛情を感じさせるから、こういう想像で泣けちゃうじゃないかなあ、と。そんなこと思ったりしました。
それはさておき。このスレッドを読んでいて、ふと思い出したものがありました。
それは、「愛の確認」です。
「愛の確認」というのは、『6人の放送作家と1人の千原ジュニア』に収録されているライブ映像のタイトルです。
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このライブは文字通り、六人の放送作家が作・演出した舞台を、千原ジュニアが一人で演じるという企画ライブです。作家には高須光聖や鈴木おさむ、宮藤官九郎といった、豪華な面々が起用されており、それぞれがそれぞれにクセのある舞台を構築しています。
この「愛の確認」という舞台を作・演出したのは、都築浩氏。『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家としてデビューし、その後も『進め!電波少年』『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』『ASAYAN』などの番組に関わってきた人物です。『QJ』読者の僕にとっては、どっちかというと“テレビ・オブ・ザ・イヤー”のメンバーとしての印象が強かったりします。
他の放送作家の人たちが「すべらない話」「落語」「一人コント」など、いわゆる演芸・テレビ芸といった類いのことをジュニアさんに要求していたのに対し、都築さんがジュニアさんに要求したことは、ただ一つだけでした。
その要求とは、「お客さんと一緒にVTRを観る」というものでした。
VTRは、何者かがジュニアさんの家に侵入する場面から始まります。勝手に家に入られたことに興奮するジュニアさん。必要最低限の物しか置かれていない、閑散とした部屋が映し出されます。最初にリビング、続いてベッドルーム、そして再びリビング。すると突然、リビングに置いてあるテレビの電源が入り、新しいVTRが流れ始めます。
それは、ジュニアさんが亡くなったという、嘘のニュース番組でした。重々しい空気の漂う病院の前で、それがまるで事実であるかのように伝える報道リポーター。それを、ひたすらポカン顔で眺め続けるジュニアさん。
と、そのリポーターが突然、ある一言を口にします。
「生前、千原さんと親交のあった芸人の皆さんが、続々と悲しみのコメントを寄せております」
ここで再び、VTRが切り替わります。そこに映っているのは、携帯電話を片手にしている、ジュニアさんと親交のある放送作家・松本真一氏の姿でした。
勘の良い人なら、もう分かっていることでしょう。この企画は、「『千原ジュニアが亡くなったということを告げられたとき、仲間の芸人はどのような反応をし、またどのようなエピソードを語るのか』というVTRをジュニア当人に見せる」というものだったのです。
(ちなみに、この企画には続きがあるのですが、そちらの話をしますと、完全にネタバレになってしまいますので、今回は略させていただきます。ただ一言だけ添えるならば「ジュニアスゲェ!」)
もし、これがジュニアさんではなく、天野さんだったとしたら。果たしてウドちゃんは、どのようなリアクションをして見せたのでしょうか。ちなみに本編では、仲間の芸人に対するネタばらしは行われていません。ただ、副音声によると、ナベアツさんが激怒したとのことです。……そりゃ、そうなりますよね。このナベアツさんをウドちゃんと置き換えたら……ちょっと想像したくない事態になりそうです(笑) とりあえず、けが人が出るな……。
やる気が出れば、キャイ~ンに関する話もまとめようと思います。いつか。
(今回、なんとなくブログっぽい書き方をしてみました。ちょっとオモロー)