以前に『good Hi』を見たときは、「
バナナマンは一体、何処へ向かうのだろうか……」というような感想を覚えた。どうやらブログには感想を上げていないようだが(勝手に上げた気になっていた模様)、そういう感想を覚えたのである。『good Hi』では、それまでとてつもないアングラ臭を放っていた
バナナマンが、まったく無毒性のコントを披露していたのだ。そういったコントはそれなりに面白かった。面白かったのけれども、それなり以上のモノが出せていなかったように思う。それ以前の『ペポカボチャ』『Suger Spot』が素晴らしすぎたことも、そういった感想を抱いてしまった原因なのかもしれない。しかし、意外や意外。『kurukuru bird』は、それまでのアングラ色をかなぐり捨て、それまでサブポジションに置いていた
青春臭いコントを主軸にしたライブになっていた。同じ事務所のオキシジェンに影響を受けているor与えているような、青臭さ満載のコントで溢れかえっていた。
鳥人間コンテストに出場する直前の二人のダラダラとした会話を描いた表題作『kurukuru bird』、寝る寸前の二人が織り成す変なテンションの『too EXCITED to SLEEP』、もうすぐ30歳を迎える先輩とその先輩を密かに思う後輩の大人の恋愛をリアルかつコミカルに仕上げた『青い鳥』など……それまでの
バナナマンが愛していた青春臭さで満ちていた。……それにしても、青臭さの種類があまりにも古臭い。
なんとなく、80年代の匂いがする。“COMPLEX”“
ロボコップ”など、80年代を匂わせるフレーズも多く登場する。70年代のアングラ臭を感じさせていた彼らのコントが、次の80年代の時代へと流されていったということなのだろうか……と、深読みしてみたり。とりあえず、
バナナマンの中で大きな変化が生まれてきているということが分かった。次の公演が楽しみだァ。
・本編
『kurukuru bird』『宮沢さんとメシ』『too EXCITED to SLEEP』『青い鳥』『キャンプファイヤー』『LAZY』
・特典
『スタンガン〜3つの検証〜』『強制おっぱい』『クセソング 〜おお設楽は緑〜 〜ヒムプス一万尺〜』
(本編:98分・特典映像:8分/販売元:ポリドール)