傑作演映2006『チュートリアリズム』

M-1グランプリ2006の覇者、チュートリアル。ただ、このDVDが発売された時点では、まだ彼らはただの「優勝候補」であり、同時に「バーベキューのコンビ」という印象しか、世の中には出ていなかったのではないかと思われる。いや、徳井の変態的なキャラクターは、バラエティなどで注目はされていたようだが。そんな彼らのことを知るための試供品的な意味合いで、このDVDは発売されたのではないかと思うのだが（実際にそうなのかどうかは知らん）。このDVDは、その役目を見事に果たしているように思う。内容は、いわゆる吉本芸人の単独ライブ形式に倣った、「漫才→コント数本→漫才」という流れ*1。この漫才が、まず面白い。これにはM-1グランプリ2006の決勝でも披露していた「冷蔵庫」ネタと、「ミュージシャン」ネタの二本が収録されているのだが、この二本、まるで違う形態でありながら、チュートリアルらしいネタ運びになっており、非常に良い。コントもなかなか。どことなく「カリガリ博士」的な雰囲気さえ感じられる『カイト』、徳井の外国人キャラが光っている『ウォーターレスキュー』などは、特に良作だった。徳井の変態的ボケと、福田の母性的ツッコミ。是非、堪能していただきたい。

7月12日・収録時間：132分＋特典20分

*1:中川家やフットボールアワー、麒麟等もこの流れだった