菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

ああ美しき『百式』

百式 [DVD]

百式 [DVD]

百式とは……百分式漫才の略称。センターマイク一本のみを用いて、日常生活でのちょっとした体験から、古今東西のあらゆる風俗、万物の心理に至るまでを笑いに昇華して、それを100分間ノンストップで観客の前で披露する行為のことを指す。或いは、吉本興業の漫才師「2丁拳銃」の毎年定期的に行っているライブのタイトル。及び、そのライブの映像を収めたDVD・ビデオのタイトル。

●本編
1.オープニング
2.10年目漫才
3.CM漫才
4.インタビュー漫才
5.ライフセーバー漫才
6.スポーツ漫才
7.ネガティブ漫才
8.世界の偉人漫才
9.卒業漫才
10.口説き漫才
11.言葉遊び漫才
12.虹彦〜TV局〜漫才
13.コンビニ漫才
14.ローリング漫才
15.目撃者漫才
16.引越し漫才
17.エンディング
●特典
1.未発表ネタ集(ボツネタ公開)
2.百式実況中継(副音声)

と、いうわけで百式。2003年3月21日に行われた『百式』公演を収録した内容になっているが、まあ、とにかく面白い。なにせ百分間なんて長時間の漫才ライブを、まさにノンストップで流しているわけだからなあ。どんなにツボが違っていても、笑えるに決まってる。2丁拳銃の漫才が好きな人なら、なおさら。この公演は2丁拳銃の結成10年目に披露された漫才。この年末に、M-1決勝の舞台に立ったわけだなあ……と思うと、なんだか感慨深い。内容もなかなかエキサイト。奇怪な顔面の持ち主、小掘が動きまくる『ライフセーバー漫才』。後にライム漫才として紹介される、韻を踏んだボケが炸裂する『言葉遊び漫才』。川谷が無茶苦茶なキャラクターを演じ続けるコント『虹彦〜TV局〜漫才』。あぁ、面白い。ネタの安定したボケ密度が素晴らしいネ。

この『百式』は、後に『百式2004』『百式2005』も発売される。『百式2004』はネタ中に熱唱する部分があって、そこが音声加工されてしまっており、なんだか残念な感じになっている。『百式2005』は、どうなることやら。というか、副音声はついているのか*1。なんともかんともな、話。とりあえず、これは面白い。大丈夫。

*1:2丁拳銃と脚本家たちによる漫才解説。