菅家アーカイブ

過去のブログで書いてきたお笑いDVDレビューをまとめました。

傑作演映2006『志の輔らくご in PARCO vol.9』

落語について、その二。その一は、高校生の頃に桂ざこば師匠に教わった。落語の面白さ、楽しさ、バカバカしさ……その世界の持つ素晴らしさに、ひたすら感服させられた。そして、大学生になって……再び僕は落語に出会ったのである。今度の演者は、立川談志の弟子である立川志の輔立川志の輔は、僕に創作落語の面白さと、古典落語の凄まじさを教えてくれた。このDVDには、二本の創作落語と一本の古典落語が収録されている。一本目は童話「こぶ取り爺さん」を題材にした家族の一騒動を描いた『こぶ取り爺さん』。二本目はママさんコーラスをテーマにした人と人の繋がりを描いた感動作『歓喜の歌』。三本目は、頼りない二代目に苦言を呈する道具屋の話をコミカルとシリアスの間で上手に描いた『浜野矩随』。全ての演目に共通する点は、人間と人間の間に生じるイヤらしさと優しさが巧みに描かれているということだ。志の輔師匠は、人間を非常に上手く演じている。つまり……いやいや、あんまり語りすぎても良くない。とにかく僕は、再び落語という分野に興味を持つようになったのである。しかし、このDVDはamazonで買えないらしいのです……うーん、勿体無い……。

発売日時不明・収録時間133分